女子サッカー・ワールドカップで、大会2連勝を
目指して戦った、なでしこジャパンですが、
惜しくも2-5で負けてしまいましたね。
結果を見ると大敗に見えますが、
強豪国のひしめく中での準優勝ですから
立派な成績です。
胸を張って帰って来て欲しいです。
日本中が期待する中でキックオフ。
パスサッカーを得意とするなでしこなのに、
ロングパスでスタート。
ボールを奪った後のアメリカは、逆に細かいパスで
つないで、なでしこはまったくペースがつかめない。
決勝戦は、カナダのバンクーバーで行われたのだが、
ここはアメリカからも近く、アメリカのサポータが
会場を埋め尽くしていた。
もの凄い声援で、圧倒されてしまう。
監督からの指示も聴こえない。
メンバー同士の声も聴こえにくいと言う状況。
このことは、アメリカにとっても同じだろうが、
応援に後押しされるアメリカと、圧倒されるなでしこでは、
気持ちの面では全く違っていただろう。
ペースがつかめず、バタバタとしているなでしこの
隙を付くかのように攻め入るアメリカは開始早々に
コーナーキックを得た。
身長差からもハイボールを警戒していたなでしこの
意表をついたグラウンダーのクロス。
慌てるなでしこはフォーメーションが崩れ、
飛び込んできたロイド選手に先取点を入れられてしまった。
これに動揺しているなでしこをまたもや攻めて、
アメリカはペナルティーエリア横でFCを獲得した。
先程の攻撃に対する対処法が出来ていない間に、
VTRを見るかのように、またしても低く早いクロスを
蹴られて、同じように追加点を上げられてしまった。
悪夢を見ているような、鮮やか過ぎるアメリカの攻撃。
まだ、なでしこは自分たちのリズムが出来ていないまま。
アメリカに対して2点のビハインドは、かなりの重圧となった。
もうこれ以上の失点は避けなければと言う想いが、
硬さになったのか、地に足が着いていない印象だった。
この後も、クリアミスを見逃さずに押し込まれて、
まさかの3点目を上げられ、ハーフウェイ・ライン近くで
ボールを奪われると、キーパーが飛び出しているのを見て、
超ロング・シュートをふわりと蹴られ、背走するキーパーも
追い着けず、少し触ったもののボールはゴールに吸い込まれてしまった。
誰が予想したでしょう。
前半16分で、0-4と大差をつけられてしまった。
勝利の女神は、何という筋書きを書いたのでしょう。
多分、監督はこれが最後のワールドカップとなる
澤選手を後半から入れて、最後までピッチに立たせる
予定だったのではないだろうか。
若手に世代交代するのと、澤選手の体力的なことを
考えていたのかもしれない。
戦況から行くと0-2になった時に、本当なら澤選手を
入れてみんなを落ち着かせ、ペースを取り戻したかった
のではないだろうか。
しかし、前半開始後5分では、とてもではないが
選手を交代させるわけにはいかなっかた。
このまま前半が終了することを祈っていたに違いない。
でも、その希望は強豪アメリカによって打ち砕かれてしまった。
この状況でも、最後まで諦めないなでしこは、
ようやく開き直ったのか、少しずつボールを支配する様になり、
チャンスを作り、26分に良い形で1点を返した。
30分を過ぎたところで、少しでも差を縮めようと
ついに澤選手を投入。
もう一人交代させて、流れを取り戻そうとした。
前半戦を1-4と言うスコアで終了した。
後半に入ってからは、ゲームは落ち着き始め、
前半のような一方的な展開ではなくなり、
本来の戦いを見れるようになってきた。
なでしこは、攻める姿勢を崩さずにFCを獲得すると、
相手のクリアミスからのオウンゴールと言う形で
2点差まで詰め寄った。
この次の得点が、試合の行方を左右すると思われた。
なでしこが取れば一気に試合はどうなるかわからない。
アメリカにとっては、4年前のワールドカップ決勝の
悪夢が蘇ってくることになっただろう。
しかし、アメリカはすぐさまCKのチャンスを掴むと、
決定的となる5点目を取った。
ふたたび3点差としたアメリカは、守備に重点を置き、
攻撃はワンチャンスで行うという体制とした。
なでしこは、必死に攻めるのだが、もともと守備も堅い
アメリカが、更に守りを固めたので、なかなかチャンスは
掴めなくなった。
何度か、チャンスは作ったものの、ゴールすることは出来ず、
無情の試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
緊張気味に入り、ペースがつかめなかったなでしこ。
大声援を受けて、4年前のリベンジに燃えて、
良い集中で力を思う存分発揮したアメリカ。
スポーツの試合に“〜たら”、“〜れば”は無いのだが、
開始後15分を互角に収めていたら、優勝の行方は
どうなっていたかわからなかったかもしれない。
直前のアルガルベカップでは、9位と言う結果で、
ワールドカップでは、どこまでいけるのかと
心配されていたのに、大会が始まってみると
着実に勝利を重ね、全勝で決勝まで勝ち進んだ。
終わってみれば準優勝。
これは本当に立派な結果です。
世界で2位なのです。
選手の皆さん
堂々と胸を張って帰って来て下さい。
お疲れ様でした。
夢を見させてくれてありがとう。
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