2005年06月13日

建築家ってどんな人(1)

全く不定期になるかも知れませんが
時々一般の方が疑問に思うこととか、
家を建てようと思っている人が参考になる事を
書き綴ってみようかと思います。
HPの方の「message」とダブル内容もあるかとは思いますが、
ブログだけで完結しているものとして読んでください。
後からカテゴリーで見れば一つの読み物になればと思います。

まず第一回目は、“建築家”って一体どんな人なのか?
と言う事から初めてみたいと思います。


最近巷では“建築家”なるものの大安売りのごとく
あちらこちらで見かけます。
本来建築家などと呼べる人は、日本でも極限られた人達だけに
許された呼び方だったはずです。
それがマスコミや広告関係の人たちが「カッコイイ」からとして、
誰彼無しに使い始めたのが今の状態を作ってしまったと言っても
差し支えないでしょう。

それ故に今や建築の設計をしている人は誰でも
“建築家”と呼ばれ、また自ら語っています。

僕は恥ずかしくて自分で自分の事を“建築家”などとは
とても言えません。
では、僕は何なのか?
“設計士”若しくは“設計事務所の人”と言ったところでしょうか。
ただ、メディアの要請によっては、勝手にそう呼ばれる事は
ありますけど。(笑)
決して自分からは言いません。

某TV番組ではいろんな人達を総称して“匠”などとも呼んでいます。
ここまで来ると末期症状です。

何処からが建築家なのか、境界線と言う物は明確には無いです。
一般の方達が知っている人では、まず安藤忠雄(敬称は省略します)の
名前が挙がるでしょう。
他に日本では、磯崎新、高松新、黒川記章、
今は亡くなってしまった村野藤吾、丹下健三と言ったところでしょうか。
まだ他にも沢山いますが、挙げたらキリがないので・・・

彼らは、要求の上に自分自身の特徴を示すデザイン力を持っています。
普通の設計士でもデザインはしますが、大概は誰かの真似事です。
真似物と言うのはオリジナルより良くなる事はありません。
何故なら、元のオリジナルとは設定条件が違うし、
どうしてそのデザインになったのか、必要だったのか
解っていないからです。
全くの自分自身から沸きあがってきたデザインで
相手を説得し、納得してもらえる事が必要な事です。
ここまで読むと、俺だって自分で考えて施主にも納得してもらって
デザインしているよ、と言う人がいるかもしれませんが、
今度はそれを他の多数の人が美しいと認めてくれるかどうかと
言う事があります。
<うん、良く出来ているね>
そんな言葉は、<悪くは無いね>と同じようなものです。
良いデザインは、美しくなくてはいけません。

“建築家”でなくても十分良い設計は出来ます。
ただ、あまりにも安易に“建築家”と言う言葉が
氾濫しすぎているから敢えて言ったまでです。
僕を含めた“設計士”を否定するものではありません。

今回はこれくらいにして、次回はもう少し別の角度からの
話をしてみようと思います。
多分・・・^^;
posted by ツボ at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築家・設計事務所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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