2005年07月05日

悪質リフォーム(2)

前回に引き続き床下編についてお話します。
今回は、湿気対策です。

これも木造家屋では気になる事ですよね。
近年の木造住宅では「ベタ基礎」と言って全体を一つの
コンクリートの基礎にする工法が多くなって来ています。
これはコスト的には昔の「布基礎」(壁の下にコンクリートの
壁状の逆Tの字の基礎を作るもの)に比べてやや高くなりますが
構造的にも強く、地面からの湿気に対しても良いです。
(但し、下に防湿シートは必要です)


湿気対策そのものについては、長くなりますので
また改めて書くとして、悪徳リフォーム業者についてだけ述べます。

まず典型的なのが先程言った「布基礎」の住宅です。
これは狙われやすいでしょう。
しかし、これは外から見ただけでは分かりません。
床に潜って見て初めて解ります。
下が土だったらすぐに土台や床が腐りかけていて危ないというでしょう。
雨の降った後などは土も湿っています。それを取ってきて
こんなに下が湿ってますよと言われれば心配になってきますよね。
そこで登場するのが床下につける換気扇です。
これは実際には無いよりは付けた方が良いです。
問題は数と配置と値段です。
悪徳業者はやたらと数を付けたがります。
見積りで仮に5個付けるとしていたのを、勝手に8個くらい付けて
後から追加になったと言うのもあります。
話が違うと言えば、もう付けてしまったからお金を払えとか、
取り外してももう他で使えないからお金はいるとか言います。
もともとそれほど高いものではないものを法外な値段にしていますから
合計すると結構な金額になります。
しかも、付ける位置も滅茶苦茶。
かたまってつけていたり、空気の流れなんか関係なし。

それとこれの後の話としては、機械ですから何年か後に壊れるんです。
そうするとまた取替えと称して商売になるんです。
実はここが狙いなんです。
これによって何回も来れるのですから、また今度は違うもので
儲けてやろうとするわけです。

床下の換気は本来は換気口によって自然換気が理想です。
最近では土台パッキンの採用によってかなり有効な換気が
取れるようになりました。
(これについてもいずれお話します)

機械に頼らずに換気口の増設とか、除湿材(備長炭等)を
入れるとかでも方法はあります。
勿論、換気扇を付ける事も選択肢としてはあります。
一番安全なのは、とにかく床下には潜らせない。
すべてはここから始まります。
話をポンポンと進められたら、一回誰かに相談してみる事です。
悪徳リフォーム業者と善良なリフォーム業者を見分ける。
難しいことでしょうが、急がずじっくりと見極めてみてください。

次回も床下関係の話をします。

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posted by ツボ at 13:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築家・設計事務所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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