ここで一つ言っておきたい事があります。
今問題になっているのはアスベスト(石綿)です。
現在では建材には殆ど使われていません。
よく間違われるのが岩綿(ロックウール)です。
“石”と“岩”
同じようなものじゃないのか?
これも発癌性があるのでは・・・
見た目は殆ど見分けが付かないくらいに
同じようなものです。
ところが石綿と岩綿は全く違うと思ってください。
問題になっているアスベスト(石綿)は天然の鉱物繊維、
岩綿は工場で作られた人造の鉱物繊維です。
岩綿の繊維の径は、石綿の数十倍から数百倍で
体内に
吸収されにくく、万一体内に入っても生体内で溶け易いので
そのまま体外に排出されます。
発癌性はIARC(国際ガン研究機関)によって
1.発がん性がある(例)アスベスト・タバコ・ダイオキシン
2A.おそらく発がん性がある(例)クレオソート・ディーゼル排ガス
2B.発がん性がある可能性がある(例)コーヒー・わらび・ガソリン
3.発がん性について分類できない(例)ロックウール・お茶・カフェイン
4.発がん性がない(例)カプロラクタム(ナイロン原料)
以上の5段階に分けられており、ロックウールはお茶やカフェインと
同じ「4」に位置します。
ですから、今のところは安全なのです。
僕は、岩綿業界の回し者ではありませんが(笑)
マスコミの報道は恐怖感ばかりをあおっている様で
皆さんが誤解しないようにと思ってこの記事を
書いています。
石綿の使われ方と岩綿の使われ方は、殆ど同じなんです。
ですから現在鉄骨構造の耐火被覆(鉄骨を熱からある時間守る為に
吹き付ける物)として岩綿は使われています。
1960年頃から石綿が吹付け材として使われ始め、
1975年には公的に禁止されました。
しかし、1970年ごろから岩綿に石綿を混ぜたものを使うようになり
実態は分からなくなっています。
この頃は石綿の含有率が5%未満であると石綿含有と
言わなくても良かったのです。
1988年頃までは石綿を含んだ岩綿吹付けは一部あったと
考えられます。
90年代からの岩綿吹付けには含まれていないようです。
(正確な線引きは難しいですが)
なので、この石綿状の物を見たらすべて危険だとは限りません。
また、現在でも良く吸音材として使用している
岩綿吸音板(主に天井で使用)にはアスベストは
含まれていません。
風評被害的な事にならないように、しっかりとした判断を
してもらえると書いた甲斐があります。
それと、岩綿の建材にはシックハウス対策もF☆☆☆☆で
使用面積の制限を受けない物が殆どです。
と言うか現在の建築材料は殆どこのF☆☆☆☆の認定を取っています。
そうでないと売れないですからね。
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