2005年08月20日

住宅の設計(1)〜土地選び〜

これから不定期ではありますが、
住宅の設計についていろいろと書いてみようかと思います。

第一回目の今日は、まずなくてはならないもの
土地についてのお話をして見ましょう。
土地は広いにこした事はありませんが、
予算の関係でなかなか簡単ではありません。
向きはそれぞれ一長一短あります。
一般的には南向きが良いとされます。
これは道路の部分がいわば空地の状態でそれだけ
南からの光が取り易いからです。
但し、道路側からの視線にさらされる事も考えられます。
土地の形によっては北側道路で、南に大きく庭を設けれたら
こっちの方が落ち着く家になる事もあります。


では角地はどうでしょうか?
二方向に道路があればそれだけ明るい家が望めます。
しかし、狭い道の場合は二方向から道路の斜線制限がかかってきます。
これはかなり苦しいプランになりかねません。
条件によって変わりますが、4メートル以下の道の場合は
かえって一方道路の方が作りやすい場合があります。

形(地形)についても一般的には正方形の物が良いように思われがちですが、
僕は長方形の方が良いと思います。
施工的には、同じ床面積の場合正方形の方がコストは安くなる可能性が高いです。
これは外壁の面積が一番小さいからです。
しかし、正方形の家というのはかなり使いにくい家になる事が多いです。昔の田の字プランと呼ばれるようなものです。

では、長方形でも二種類考えられますが道に対して長い長方形。
これは沢山道路に対して窓が設けれる為に、明るい家が作れる可能性があります。
でも、先程言ったように道が狭い場合は斜線制限等で
2階とかが苦しくなる事があります。
逆に、奥に長い長方形の場合は(鰻の寝床と呼ばれるものです)、
奥の部屋が暗くなる傾向があります。
しかし、逆に道が狭くてもあまり影響を受けません。
奥の部屋は様々な工夫で光や風を取り入れるように
考えて行きます。

最後に、奥に土地があって道路まで導入路のような道で繋がったもの。
俗に“旗竿形”と呼ばれる土地です。
これは一般には“ヘタ地”と呼ばれ避けられます。
ですから土地代も比較的安かったりします。
僕たちが一番力を発揮する土地です。
つまりちゃんと考えて工夫をすれば面白い家が出来る土地です。
導入路部分が勿体無いと言われますが、商業地でもない限り
建蔽率を考えるとここはその空地として使えメインの部分が
殆ど一杯に使えるのです。
但し、工事費は若干高めになる可能性はあります。
導入路が長かったりした場合に材料の運搬等に
余分な経費がかかるかもしれないからです。
でも、上手く作ると非常に落ち着いた良い家になる可能性も持っている土地です。

以上簡単に述べてきましたが、どれも程々が一番良いのかもしれません。
極端なプロポーションの土地は使いにくい事が多いでしょう。
ただ、とんでもない土地の方が僕達は腕の見せ所と
気合が入りますし、それを上手く生かすのが使命ですから。(笑)

これまで言ってきた事は、あくまでも一般論であって
実際はそれぞれのケースによって変わってきます。
本当ならば、土地を決める前に相談していただく事が一番良いですね。
大体土地を一目見ればどんな感じの物が作れるかということは分かります。
ただ、闇雲に何であれ見てくれというのは困りますが^^;;

これからも思いついた順で、気紛れに書いて行きますので
何かリクエストがあれば言ってください。

良い家つくりを広めて行く為にクリックご協力お願いします。
人気blogランキング
posted by ツボ at 17:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築家・設計事務所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ ←にほんぶろぐ村 住まいブログに参加しています
坪内優建築設計事務所のHPへ 【坪内優建築設計事務所のHP】
ブログのトップページへ
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。