ついて久しぶりに書いてみようと思います。
建築家に設計を依頼するときに一番気になるのが
この設計監理の費用ではないでしょうか。
住宅メーカーとか建売住宅を買うときや、
工務店や大工さんに頼む場合は、この設計管理費用は
表には見えてきませんよね。
しかし、少なからず発生しているのです。
最低限でも、役所に提出する「建築確認申請書
(以下、確認申請と略します)」の作成費用はあるわけです。
この確認申請は、住宅の場合図面としては
配置図・平面図・立面図・矩計詳細図(公庫利用の場合)・
その他(構造関係の軸組計算用の図面・シックハウス関係図面等)
を作成します。
建売や工務店・大工さんの場合で、極端な時にはこれに
仕上げ表があればそれだけで家を建ててしまう場合もあります。
普通は、それに平面詳細図と設備関係のシンボルを書いた
程度の物や一部の展開図で建てるケースが多いようです。
そして、それが我々から考えたらビックリするような値段を
払っている事もあります。
そして、これに営業経費等が乗っかってくるのですから
結構見えないところでお金を取っている事もあります。
一方、建築家が設計する場合は、これに材料等を指示する
特記仕様書・もっと厳密で何ヶ所かの矩計詳細図・
平面詳細図や展開図・建具表・天井伏せ図・構造の床伏せ図と
軸組図・電気、給排水衛生、空調等の設備図・家具図面・
部分詳細図などを書きますから、一般の住宅でも40〜50枚
位の図面枚数になる事もざらです。
では何故こんな枚数が必要なのか?
しかし、これは必要最低限と考えているものなのです。
どの部屋のどの位置に窓があり、どこにコンセントやスイッチが
必要か、正確な位置を示してあげないといけないからです。
部屋の形だけではなく、どう見えるか、どこにどんな細工をするのか
作る人に理解してもらわなければ、望んでいる家は出来ません。
普通ではこんなところに・・・と考えるものにも
実は理由があったりするのです。
そう言うお施主さんの希望を、伝えて実現する為に図面は書くのです。
図面があればもう出来たと思うのは大間違いです。
図面だけでは表現できない部分や、ニュアンスは現場
出しか伝えれませんし、工務店が間違えた解釈やミスをする事もあります。それを指摘して修正する事も
重要な仕事なのです。
話がそれましたが、その為見える形で設計監理料を
頂いているのです。
そして、より良い物をより安く出来る工夫をしたり、
工務店とも適正な値段であるかのチェックもするので
払った設計監理料は、金額以上に値打ちがあるものだと
思っています。
ここまでは、理解していただけたかと思います。
では、具体的にはいくらなのか?
正確には数字ではいえませんが、一般的に木造住宅の場合、
建設費の1割が目安だと考えてください。
ローコストや規模が小さい場合には、それよりややパーセンテージが
上がる場合も有ります。
というのも、小さいからとか、金額が安いからと言っても
僕の作業内容は比例して少なくはならないからです。
そこは理解してください。
逆に、ハイクラスのものや規模の大きな住宅については
パーセンテージは下がる事もありえます。
これはさっきの話の逆ですね。
後は、RC造や鉄骨造の場合は、構造計算費用が発生します。
木造でも3階建てとか、特殊な構造の場合は、
やはり構造計算が必要となります。
一般的に構造計算は別費用になります。(外注の為)
かなり金額が張るような時には、一括で受ける事もあります。
マンションやオフィスビルの場合は、物によって様々ですが
大体住宅の80〜50%が一つの目安になるでしょうか。
でも、ここで言っている数字はあくまでも一つの目安ですから
参考と考えてください。
人によって、またケースによって変わりますから
それぞれ遠慮せずに聞いてもらったら良いと思います。
これは儲け関係なくやりたいと思うような物件なら
設計管理費用を下げてでもする事もありえます。(苦笑)
人気blogランキング