2006年07月27日

安全対策は何処まですれば

今日は反論覚悟で敢えて記事にしてみました。
昨日千葉地裁で出た判決。
昨年5月に千葉市の動物公園内で起きた事故。
休憩用の背もたれの無いベンチから、1歳の幼児が仰向けに倒れ、
植え込みの枝が後頭部に刺さり、1ヵ月後に脳挫傷で亡くなりました。
母親は、千葉市に管理責任があるとして賠償を求めていました。
千葉地裁は、母親と千葉市の責任を3:1として、はじき出した
賠償額の4分の1にあたる額の約1200万円の支払いを千葉市に命じた。

初めに言っておきますが、この事故の被害者の母親を責める気持ちは
全くありませんし、本当に気の毒な事故だと思います。
自分がついていながら起きてしまった事に対して自責の念は
想像以上だと思います。
その悲しみを誰かに責任を転嫁したいような気持ちになるのも
十分理解は出来ます。「転嫁」と言う言葉が適切かどうか分かりません。
ただ今結果として言葉が思いつかないので使います。
(後記:「責任の分担」と言う言葉に変えさせて貰います)

植え込みはそこらあたりに普通に良くあるサツキです。
サツキは、結構伸びるので年に1〜2回剪定をします。
切った枝は意外と太いしっかりしたものになる事もあります。
報道で言っている「枯れ枝」と言う表現は、本当に枯れているのか
疑問が残りますので「切った枝」と言う表現にします。
丁度角度が悪ければ刺さる事もありうるでしょうね。
この起きた事は、非常に可愛そうな結果となりましたし、
千葉市にまったく責任がないかと言われれば、無いとは言えないかも
知れません。が、賠償責任まであるかと言うと僕個人の考えでは
無いと思います。
と言うより、この事故で賠償責任があるとするならば
それこそ街中にある植栽その他をどうすれば良いのでしょう。
全て覆ってしまわなければならないのですか。
柵やフェンスでは間から枝が出てくるのでダメでしょう。
そんな街にしてしまうのですか?
この意見はちょっと飛躍しすぎだと言われるかも知れませんが、
今回の判決はそう云うことを暗示してしまうのです。
確かにこの動物公園は、立つレッサーパンダの風太君で
有名になったところです。小さい子供が沢山来るところだと聞きます。
それだからと言う事での訴えになったのでしょう。
こういう日常的な事故に責任を求めると、道でつまずいたりしても
賠償責任となるかも知れません。

訴訟大国のアメリカでは、様々な事が訴訟の対象となっています。
日本も段々そう云う傾向になって来ています。
先日書いた、産婦人科医の不足も訴訟が大きな一因となっています。
何かあればすぐに訴えられる。そんなビクビクした社会が
本当に望ましいのでしょうか。

今回の事故で亡くなられたお子さんは、本当に可愛そうな事だったと
思います。お母さんは、自分を責めずに静かにその子の冥福を
祈ってあげて欲しいと思います。
千葉市に対しては、今後の配慮に生かしてもらいたいです。
動物と同じように、自然とも親しみ、その危険なところも
学んでいかなければならないと思います。

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posted by ツボ at 13:06| Comment(2) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメント有り難うございます。
この話題はちょっと気になりましたね。
とてもしっかりした記事を書かれているので勉強になりました。
Posted by sasakama06 at 2006年07月27日 17:26
sasakama06さん、コメントありがとうございます。
この記事を書くかどうか非常に迷いました。
でも、この例と言うわけではなく何でも裁判で決着を付けると
言う風潮が主流になりそうな世の中が怖いのです。
今後責任の比率を数字にする事もどうかと思いました。
はっきり言って難しい問題だと思います。
Posted by ツボ at 2006年07月27日 19:06
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