埋もれてしまわないようにカテゴリー分類を「建築家・
設計事務所」の方に入れています。
まずは僕が説明するよりも分かり易いでしょうから
「夢のコンクリート」と言われる事例をニュースから抜粋します。
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大手ゼネコンが「次世代コンクリート」を相次いで開発した。古代のコンクリートにヒントを得て、耐久性を大幅に向上させたり、鋼材と同程度の超高強度を実現し、内部に鉄筋を使わずに自由なデザインを可能にする画期的な技術を完成させた。耐震偽装事件で揺れたコンクリートに“革命”が起こっている。
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鹿島は電気化学工業、石川島建材工業と共同で、従来のコンクリートに比べて寿命(通常は約100年)を100倍の1万年にまで伸ばせる長寿命化コンクリート「EIEN(えいえん)」を開発した。
現在のコンクリートの歴史はせいぜい200年しかないが、素材などは違うものの、古代エジプトやローマではコンクリートが使用されていた。また、5000年前の中国大地湾遺跡からは、現在のコンクリートに近いものも出土しているが、耐久性などで目を見張るものがあったという。
発掘された古代のコンクリートの多くは、炭酸化と呼ばれる化学反応によって表面のすき間が埋められ、内部への水や塩分の浸透を減らし、腐食を防ぐ技術が使われていた。「EIEN」はこの点に着目。、材料に特殊な鉱物を加え、表面を炭酸ガスでコーティングすることで同じ状況を再現し、水や塩分による内部の鉄筋の腐食を防ぎ、耐久性を向上させた。
鹿島では、塩害や水による腐食を受けやすい護岸や橋脚、トンネルなどに使えば、将来の補修費用を軽減できる点をアピールし、国や地方自治体に売り込みをかける。
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大成建設はフランスで開発された超高強度コンクリート系素材「ダクタル」に、特殊な繊維を加えることで、耐火性能を大幅に強化した「ダクタルAF」を開発した。
ダクタルは、従来のコンクリートに比べて6〜7倍と、鋼材と同程度というケタ違いの強度を持つ。そのため、強度を保持するために内部に入れる鉄筋がいらず腐食による劣化の心配がないことから、橋の建設に使われており、山形県酒田市で建設された「酒田みらい橋」は、鉄筋を一切使わず、橋ゲタがない斬新なデザインを実現した。
「ダクタルAF」は、ダクタルを建物の柱やはりなどに転用するために必要となる耐火性能を強化したもの。火災時にコンクリート内部の水分が膨張し、表面がはがれるのを防ぐため、特殊な繊維を混ぜ込み、水分の「逃げ道」を作ることで耐火性能を高めた。
また、ダクタル同様、内部に鉄筋を一切使う必要がないため、従来では不可能だった自由なデザインを可能にした。素材密度が高く表面がなめらかで、「玄関ホール用の飾りのついたはりや柱などに最適」(同社)といい、“芸術系コンクリート”として、美術館などのほか、企業社屋などへの普及を図る。
(産経新聞) - 10月15日8時2分更新
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と、言う事なんですが、鹿島の場合は水や塩分を浸入させないと
いうことは、これまで鉄筋コンクリートの問題点としてあがっていた
鉄筋が錆びて膨張しコンクリートを破壊すると言うことが
理論上なくなるわけです。
建設時の工費が高くなっても後のメンテナンス費用がかからなく
なれば、長期的に考えればはるかに経済的です。
補修や作り直す必要もなくなるのですから。勿論ある程度の
補修と言うかメンテナンスは必要でしょうが、壊れるという事の
補修はいらないわけです。
確かにトンネルや橋桁にはうってつけでしょう。
一方、大成の高強度コンクリートは建築空間に革命的な変化を
もたらすでしょう。
例に挙げられている「酒田みらい橋」は長さ50メートルの橋ですが
橋桁は全く無いです。
形も殆ど水平に近い物ですから驚きです。
橋桁が無いという事は、船の航行も楽になるし、洪水等の時にも
流木が引っ掛かったりしないのでそう云うところでも意義はあります。
大スパン建築物も、今までは鉄骨造が常識でしたが今後は変わって
くるでしょう。火災に対しても鉄骨には被覆がいりますが、
コンクリートには必要ありません。
コンベンションセンター(幕張メッセ等)やドーム建築も
コンクリート打ち放しとか出来るかもしれませんね。
コンピューターや医学界の進歩も目覚しいですが、建築も
負けてはいなかったんですね。
なんかウキウキするニュースでした。
<山形県の酒田みらい橋>
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