施行当初から指摘されていた中古品への考え方。
実は、役所の方ではこの中古市場は全く頭に無かったとか。
結局、考え直して撤回せざるを得なくなった。
検査の結果でも、PSEマークが無くても殆ど変わりがなかったようで、
一体何を基準にして決めたものなのか分からない法律でした。
このような法律は沢山ある。
この夏に動き出した「改正建築基準法」もそうだ。
検査基準を厳しくするという目的は良いのだが、方法が全く
現実的ではない。
提出する書類への書込みが増えた事と、やたら意味の無い書類が
増えたことだ。
一番ナンセンスなのが、基本的に訂正や修正を認めず完璧な
提出書類にしろと言う。
訂正が生じた時には、出し直しとなりさいど申請料を払って
提出しなければならない。
この世の中に、全く訂正の無い書類があると思っているのか?
同じ規格で作るハウスメーカーの既製品ではないのだ。
法の範囲内で模索して、可能性を求める建築家は沢山いる。
解釈を巡って考えを戦わせ、様々なアイディアを出してきたのが
新しい物を生み出してきたものだ。
無難にまとめて行こうと思えば、今後新しいものは作れなくなってしまう。
その内容も、厳しくなったというよりは、自分たちの責任逃れの為に
証拠を残させようとするだけのように思える。
修正された書類と言う物は、そこに戦いの後が残り、更に問題となった
部分がはっきりと見えるのです。
逆に、全てが綺麗な書類と言うのは問題点が分からなくなってしまう。
これは、検査する側にとっても同じ意見でした。
奇麗事で並べた法律には、現場で起こっている事が見えてなく、
前にも言ったような「机上の論理」だけが横行しているのです。
現場をわかっていない者が、いくら法律を作っても何も良くならない。
むしろ悪くしてしなうという事が今起きている。
今回のPSE法施行で、一体何件の中古品販売の店が消え、
どれくらいの中古品は処分されてしまったのか、想像すると
悲しくなってしまう。
「机上の論理」は「机上の空論」だという事を認識して欲しい。