2007年08月26日

PSE法に見るお上のズレ

今年の春から施行されたPSE法(電気用品安全法)
施行当初から指摘されていた中古品への考え方。
実は、役所の方ではこの中古市場は全く頭に無かったとか。
結局、考え直して撤回せざるを得なくなった。
検査の結果でも、PSEマークが無くても殆ど変わりがなかったようで、
一体何を基準にして決めたものなのか分からない法律でした。

このような法律は沢山ある。
この夏に動き出した「改正建築基準法」もそうだ。
検査基準を厳しくするという目的は良いのだが、方法が全く
現実的ではない。
提出する書類への書込みが増えた事と、やたら意味の無い書類が
増えたことだ。
一番ナンセンスなのが、基本的に訂正や修正を認めず完璧な
提出書類にしろと言う。
訂正が生じた時には、出し直しとなりさいど申請料を払って
提出しなければならない。
この世の中に、全く訂正の無い書類があると思っているのか?
同じ規格で作るハウスメーカーの既製品ではないのだ。
法の範囲内で模索して、可能性を求める建築家は沢山いる。
解釈を巡って考えを戦わせ、様々なアイディアを出してきたのが
新しい物を生み出してきたものだ。
無難にまとめて行こうと思えば、今後新しいものは作れなくなってしまう。
その内容も、厳しくなったというよりは、自分たちの責任逃れの為に
証拠を残させようとするだけのように思える。

修正された書類と言う物は、そこに戦いの後が残り、更に問題となった
部分がはっきりと見えるのです。
逆に、全てが綺麗な書類と言うのは問題点が分からなくなってしまう。
これは、検査する側にとっても同じ意見でした。

奇麗事で並べた法律には、現場で起こっている事が見えてなく、
前にも言ったような「机上の論理」だけが横行しているのです。
現場をわかっていない者が、いくら法律を作っても何も良くならない。
むしろ悪くしてしなうという事が今起きている。

今回のPSE法施行で、一体何件の中古品販売の店が消え、
どれくらいの中古品は処分されてしまったのか、想像すると
悲しくなってしまう。
「机上の論理」は「机上の空論」だという事を認識して欲しい。
posted by ツボ at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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