西武が勝って日本シリーズへの出場権を獲得した。
今年のパ・リーグは、4チームがゲーム差5ゲームの中にひしめき合い、
とても面白い展開になった。
一方、セ・リーグの方は独走していた阪神が急に失速して、
最大13ゲームあった差を逆転して巨人が優勝した。
これは面白かったのだが、この2チームが突出しており3位とは
10ゲームも開いていた。
クライマックスシリーズは、優勝や順位が決まってしまった後の
消化試合をなくそうと、メジャーリーグの真似をして始めた物だ。
しかし、その運営にも問題があり、去年ダントツで優勝した
ソフトバンクが、アドバンテージ無しで戦って負けてしまった事もあり、
今年からは優勝チームには、アドバンテージの1勝が与えられるようになった。
ここまでは改革として良かったであろう。
だが、今年は更に予想を上回る事態となった。
誰もが思うことだが、2位と10ゲームも差がある3位中日が
決まりの通りに阪神とタイで戦って勝ってしまった。
ルールだから今年は仕方が無い事だが、これにはかなり疑問がある。
このままのルールで進めると、クライマックスシリーズで
調子の良いチームが勝ちあがる。
ペナントシリーズを通しての成績は関係なく、3位までに入って
クライマックスシリーズ(以後CSとする)に合わせて調整をする方が
良いとも考えられる。
今年の場合、阪神と巨人は優勝がかかっているのでギリギリの
戦いを続けていた。
一方、中日は広島との3位争いはあったものの、やや余裕が有ったように思える。
そこは考えすぎとしても、このゲーム差を無視しても良いものだろうか?
最後まで緊張感を持たせる為には、更なるボーダーラインが
必要なのではないだろうか。
これは結果論として言っているのではなく、より公平になり、
よりスリリングな試合になる為の提案です。
CSに出場できるのは、現状通りに3位までのチームとする。
しかし、その出場資格にはボーダーラインがある。
1位からのゲーム差が7ゲーム以内のチームに限る。
そして、それぞれの順位の差は5ゲーム以内とする。
つまり、1位のチームが2位を5ゲーム以上引き離した場合は、
無条件で1位のチームが日本シリーズへの出場権を獲得する。
2位のチームが5ゲーム以内だった場合は、3位が1位チームと
7ゲーム以内にいなければ、1位と2位の直接対決で決る。
1位チームのアドバンテージは、今年のように1勝ある。
1位と2位が1.5ゲーム差だった場合に、3位チームが2位と5ゲーム差以内であれば、トータル6.5ゲームなのでCSに出場できるが、
5.5ゲームだった場合は、トータル7ゲーム差でも2位と5ゲーム以上
開いているので、CSには出場できない。
こうすると、3位以内だからCSには出場できるとして安心できなくなる。
最後の1試合まで差を縮める為に気が抜けない。
逆に勝っている方のチームも、下位球団を切り離す為に
1勝でも余計に勝ちたくなる。
決戦の相手を減らせば、日本史リーズへの出場の可能性が
高くなるからだ。
もし、今年巨人と12ゲームも差がある中日がCSを制して
日本シリーズに出場する事になったのなら、144試合も戦った
ペナントレースとは一体なんだったのかということになる。
リーグ優勝と日本シリーズの関係が、あまりにも無関係になってしまう。
それで勝った日本一って何なのだろう?
相撲でトーナメント方式でする興行なら良いのだが、ペナントの
延長線のはずの日本シリーズの意味がなくなってしまう。
今年の結果を良く考えて、来年は更に納得の行くように
改変をして欲しいと思う。
こんな事をしていると、プロ野球ファンは更に減り続けてしまうだろう。
CSシリーズになってさえも、試合の最後まで中継をしない放送局も
それに拍車をかけている。
放送局も、中継するなら本腰を入れてするべきだ。
それが出来ないのなら、放映権はすべてNHKに渡した方が良い。
ファンであるかないか関係なく、今年は巨人に頑張ってもらって、
日本シリーズに出場して欲しい。
そして、それぞれのリーグで優勝したチーム同士で、本当の日本一を
決めて欲しいと切に願います。