新しい歴史にアメリカ国民だけではなく、全世界の人々が
これに注目している。
就任演説には、200万人を超す人が集まった。
その映像を見るからに、みんなの期待がどれほど大きいかが
容易に想像できる。
日本に目を向けてみると、本当に情けなくなるくらいに、
国民の関心は政治に向いていない。
と言うよりも、政治に関心はあるものの、政治自体に失望して
しまっていると言うほうが正しいのかも知れない。
47歳と言う若さで、あの大国アメリカの大統領に就任できる
なんてことは、日本に当てはめて考えてみると不可能だろう。
選出方法も違う為に、国民の盛り上がりは更に大きく違ってきている。
「直接民主主義」がすべて良いとは言えないだろうが、
今の日本の「間接民主主義」では、あの興奮はありえないことだ。
自分たちが選んだ代表にゆだねる。
日本のように、勝手にやめちゃって、次に勝手に総理になっちゃう
なんて事は無い。
「隣の芝生」ではあるが、見ていて実に羨ましくなってくる。
オバマ氏の就任演説は、目立ったキャッチは無く、実に淡々と
現実を見つめ、これからどうして行くのかを示した。
今を正しく認識し、分析、反省し、未来へ向っての方向を示す。
アメリカ国民でなくても、何故かワクワクするような力強い発言だった。
弱っている気持ちをもう一度奮い立たせ、みんなで力を合わせて
やろうじゃないかと聞こえた。
これは今の日本にも当てはまる事ではないだろうか。
のらりくらりとした発言を繰り返す政治家。
これでは気持ちは萎えてしまう。
不況、不況と言われ続け、すっかり自信をなくし、不安な気持ちで一杯だ。
実際に、景気事態は悪いのだが、何か一つの鍵で扉が開く潜在能力は
残っているように思える。
この間の渡辺議員の造反などは、まだまだ日本も捨てた物では
ないなと感じさせてくれた。
小さな動きが重なって、次第に大きな流れを作って行く。
そんなことに期待したいと思う。