それは、1月の末頃だったでしょうか、仕事が片付いて車で帰る途中。
よく通っている道なので、右か左かどちらの方がスムーズに
進めるかも良く知っている道です。
1月ですから夕方と言っても薄暗くなっていて、車はライトを
点け始める感じです。
特に渋滞も無く、順調に走っていました。
そこは、少し先の交差点で直進・左折専用・右折専用の3つのレーンに
分かれる為に、一旦2車線を1車線に絞るようになっています。
いつもならもう少し走ってから左に絞られる車線へと移動するのですが、
仕事も一区切り付いたという気持ちの余裕からか、早めに左車線に
入って走っていました。
ふと見ると対向車線に大きな塊が見えました。
落下物にしては大きいし何だろうと思いながら進んでいると、
通り過ぎる時に突然隣にドスンと塊が降って来た。
正確に言えば、グラッと傾いてこちらの追い越し車線に着地した。
それは、なんと軽トラックでした。
対向車線で横転していた軽トラックを、乗って居たと思われる
作業服を着た人が起こしていたのです。
彼らは車を起こすのに必死で、対向車線まで見ていなかったのでは
ないでしょうか。
たまたま走っている車も無かったので、更なる事故にはなりませんでした。
僕も普段通りに走っていたらぶつかっていたかも知れません。
ライトでも点いていれば、前もってわかったかも知れないのですが、
ライトも点いていないと大きな塊にしか見えなかったのです。
ただ、不思議な事に事故をした様子がなかった。
相手の車も見当たらなかったのです。
自分ひとりでひっくり返ったのか?
場所から考えてみても、それといったカーブも無い直線道路。
脇道から凄い勢いで飛び出して、曲がりきれずに横転したのだろうか。
止まって様子を聞くわけにも行かないので、そのまま不思議な
気持ちを持ったまま帰ってきました。