期待されていたが、JAXAの発表によると失敗したらしい。
「あかつき」との通信がうまくいかないトラブルもあったが、
一時的なもので回復したと言われていた。
今回の失敗についての原因はまだ調査中だが、金星軌道への投入の時に、
逆噴射が不十分でそのまま金星を通り過ぎてしまった模様です。
質量の小さい「イトカワ」の場合と異なり、重力の強い影響を受ける
金星の場合は、その重力に逆らわなければならず、逆噴射によって
速度を減速して軌道に入る必要があった。
逆噴射の時間は、予定では12分間とされていたが、地球から見て
裏側に回っている間に、何らかの原因で緊急モードに入り、
2〜3分間で逆噴射を中断してしまったものと推測されている。
その後、起動を分析した結果、軌道に再投入させる為には
すべての燃料燃料を使っても不可能と判断し、今回のチャレンジを
断念したようだ。
「あかつき」は、機体には損傷はないようで、一旦休眠状態として、
6年後の2016年12月〜2017年1月に再チャレンジすることとなった。
有人飛行では、遅れを取ってしまった日本ではあるが、
無人の探査機を使っての惑星探査に道を見つけたと言えるだろう。
今回のチャレンジが成功すれば、地球に近い状態の惑星の謎を
知ることが出来たので、非常に期待を寄せられていた。
遠く離れた地球からの操作では、いろいろなことが起きる中で
重力と言う大きな壁を乗り越えるのは想像以上に大変なことだっただろう。
チャンスは一度しかないと言われる状況で、ちょうど裏側に
回ってしまったことも不運だった。
大きな起動の針の穴を通すようなチャンスは、次回までに
6年もかかると言うことも、宇宙の大きさを感じさせられるものだ。
こういう長いスパンでの研究には、一般的な考えは通用しない。
事業仕分けで対象とされた宇宙開発の費用は、一年単位で考える
予算には合わないものなのだろう。
人類の夢や謎に対しては、世界規模で考えて行かなければ
いけないような気がしてならない。
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