2011年02月14日

エジプトは自由の国となるのか

チュニジアの独裁政権の崩壊に続いて起こった、エジプトの
反政府デモにより、30年によるムバラク大統領の独裁政権が崩壊した。

これらの動きは、今までの革命とは違い、インターネットによる
国民の行動が中心となっている。
ネット上での呼びかけに民衆が集まり、大規模なデモとなり、
抑えきれなくなった勢いに、大統領が屈した形となる。

ネットの流れを絶とうとして政府はネットや電話をつながり
にくくしたり、呼びかけていた人物を拘束したりもしたが、
解放した直後に出演したテレビ番組の中で、犠牲になった
人達の親に涙で謝罪する姿が、またネットに流れると、
再びデモの規模は膨れ上がり、崩壊への道は動き出していった。

ムバラク大統領は、次の大統領選挙には出ないと言って、
一旦治めようとしたが、すぐに辞任しろと言う国民の声を
強めるばかりだった。
最後には、任期まで辞めるつもりは無いと宣言した次の日に、
突然避暑地の邸宅に移動し、その瞬間に独裁政権は終わりを告げた。

現在は、軍がまとめている形で一旦落ち着いたのだが、
今後議会を解散し、新たな大統領選挙までの道のりは遠い。
次の大統領候補に誰がなるのかで、民主化の方向に進むのか、
またしてもこれまでのような政権となるのかわからない。

このエジプトの政権崩壊により、現在アルジェリアなどでも
デモが起こっており、アフリカや中東諸国の独裁政権に対する
反対運動が連鎖している。

これまでは、反対市民や学生運動といった形で起きていた
反政府デモ。
軍が鎮圧することで抑え込んで来ていた。
メディアも規制できていた。
それが、今回のようにインターネットで動き出すと、もうその動きは
止めようがなくなる。
ネットの規制や携帯電話の電波の妨害などの手段はあるが、
完全に遮断する事はできなくなってきている。

これが、良い方向に使われているときには良いのだが、
某国でも有ったような、特定の人の考えだけで民衆を動かして、
その考え方を広めようとする場合には、かなり危険なツールだと言える。
メディアの捉え方も難しく、こちらとしては流されてくるものだけを
信じるしかない。
そこになんらかの意図があったとしても、それを見つける事はほぼ不可能だ。

エジプトの場合も、ムバラク政権は崩壊したのだが、
軍はムバラク政権の
流れをそのまま引き継ぐ形で安定させる様子だ。
初めは反対デモを鎮圧する形で登場してきた軍が、最後には
ムバラク政権崩壊の宣言をし、その後の国の安定の為に
ある種の権力を持って納まった。
無事に自由の国へのバトンタッチをしてくれれば良いのだが、
そうでなかったときには、民衆は軍によって操られていたのかも
知れないと考えられる。

見えない力で動く物は、また見えないものに引きずられるの
かも知れない。

エジプトが、国民の願うような自由を取り戻し、平和な国になることを
願わずにはおれない。

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posted by ツボ at 14:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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