ショートプログラムの2位から逆転をして優勝を飾った。
試合の前は、ずっと調子が悪いと言う発言を繰り返していた安藤選手。
好調だったのが、延びた1ヶ月で調子を崩したのだろうかとも思えました。
浅田真央は、この1ヶ月が響いたようで、体重が5キロも落ちたそうです。
もともと細い体にとって5キロと言うのはかなりの変化です。
これの原因が何なのかは、まだわかっていませんが、ようやく調子が
上がってきていた浅田選手にとっては、厳しい大会となってしまいました。
1ヶ月延びてしまった事は、出場選手にとっては同じ条件なので、
それをどうこう言うことは出来ないでしょうが、良い方にいった選手と、
悪い方に行った選手が分かれてしまったことになります。
ショートプログラムでは、先頭を切った村上佳菜子が、これまでの弾けた
演技は見られずに、やや緊張ぎみに思えました。
髪型やメイクも少し変わったような感じがします。
幼さの残る雰囲気から、少し大人っぽい印象に変えようとしてたのかも
しれませんが、その分演技もおとなしく見えてしまったのが残念でした。
安藤選手は、ノーミスで演技を終え、今シーズンの好調さを持続していた。
この段階では1位でした。
浅田選手は、勝負のトリプル・アクセルをミスして得点が伸ばせず7位。
一年ぶりのキム・ヨナの演技に注目が集まったが、最初のジャンプでミスし、
コンビネーションが単独のジャンプとなってしまった。
しかし、それを次のジャンプをコンビネーションに切り替える事で
補ってしまうなど、一年ぶりの演技とは思えない冷静さだった。
後半の演技でもキム・ヨナらしさを見せて、会場の空気を支配した。
結果、わずかなミスをしたキム・ヨナが、ノーミスの安藤美姫を僅差で
抑えて1位となった。
これは、キム・ヨナにとっては嬉しいことであると同時に、安藤美姫にとっては
非常に悔しい結果となっただろう。
ミスの無い素晴らしい演技をしたのに、ミスのあったキム・ヨナに負けて
しまうと言う事は、フリーの演技にも影響が出るのではと思ってしまう。
ところが、今年の安藤美姫は強かった。
最終グループの前に滑った村上選手は、良い演技をしたものの世界の実力を
見せ付けられるように順位を一つ下げて8位。
浅田選手は、フリーでもトリプルアクセルにこだわり、成功したかに見えたが、
回転不足を取られて得点を伸ばせず、演技も本来の浅田選手の精彩を欠いて
しまい、これまでの最低順位の6位に留まった。
最終グループで先に滑った安藤選手は、ここでも自信を持っていたフリー演技で、
少しミスはあったものの、全体をまとめて高得点を挙げて他の選手を大きく
引き離して余裕の1位に立った。
あとは、キム・ヨナ選手がどんな演技をするかにかかってきた。
キム・ヨナは、ジャンプを2つも失敗し、演技自体のキレもなかったように思う。
久しぶりの競技のプレッシャーがあったのだろうか、前日のショートのような
雰囲気はあまり感じなかった。
得点も悪くは無かったが、ジャンプのミスが響いて安東選手に及ばず逆転を
許す結果となってしまった。
しかし、練習はしていただろうし、アイスショーで演技をしていたにしても、
競技としての滑りを一年していなかった状態で、試合感というものは
そんなに簡単に取り戻せないだろうに、ここまで出来たと言う事は
本当に驚きとしか言えない。
表彰台の上で流した涙について、いろいろなことが憶測されているが、
僕は、一年ぶりの出場でここまでの演技が出来、好調の1位の安藤選手にも
大きく離されること無く迫れたことが嬉しかったのではないかと思っている。
引退説や、悔し涙だという話が多いが、シンプルに嬉し涙だと思う。
今、フィギュア界を圧倒している日本選手。
残念ながら男子は優勝を逃したが、女子は安藤選手が優勝して、
日本の強さを見せれたのが良かった。
被災地の事を考え、そういう発言をしていた安藤選手が優勝した事は、
被災した人たちに勇気と希望を与えたのではないだろうか。
来シーズンも厳しい戦いが続くと思うが、苦しい時を乗り越えてきた
安藤選手は、大きく羽ばたいてくれる気がします。
浅田選手の復活と、村上選手の成長、そして、ジュニアにもまだ良い選手が
沢山います。
目が離せないどころか、活躍する選手が目まぐるしく変わる事を、
また一つの楽しみとしていたいと思います。
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