卵子を作成し、体外受精によって正常な子供が
誕生したと発表しました。
これまでに、ips細胞から精子を作る事には成功して
いましたが、卵子を作成できたのは今回初めてで、
その卵子から子供が誕生したのは世界で始めての事です。
ips細胞から、精子と卵子を作り出して、正常な子供が
誕生したと言う事は、もはや神の領域に踏み込んでしまった
事になりますが、今後の研究には大きな一歩となりそうです。
毎日新聞からの説明を引用すると以下のようになります。
『グループは、マウスの胎児の細胞から作成したips細胞に、
2種類のたんぱく質などを加えて培養することで、
精子や卵子の前段階となる「始原(しげん)生殖細胞」に
極めて似た細胞を作った。
精子の場合、この始原生殖細胞を雄の精巣に移植して作った。
しかし、卵子はそのままでは分化しにくく、雌の胎児に含まれている、
分化を助ける役割を果たす体細胞と一緒に培養したうえで、
雌の卵巣へ移植した。
その後、約4週間で卵子ができ、通常の体外受精の手法で
雌の仮親の子宮に受精卵を移植した。生まれた子供は雄雌ともに
生殖能力を持つ正常な個体に育ち、孫の世代が生まれたという。』
生殖機能のメカニズムが少しずつ解明されてきた事となり、
将来は、不妊症の原因解明や治療に使えるのではないかと
期待されています。
しかし、人に応用する場合には、倫理的な面や安全面など、
まだまだ解決しなければいけない問題が沢山あります。
この他にも、医療分野ではいろいろな期待が持たれている
ips細胞ですが、その扱い方は難しい面も持っています。
研究による技術の進歩に、議論の方が追いついていないのが
現状のようです。
生命のメカニズムとそれをどう扱うのか、見る方向で
意見は全く変わって行く中で、誰がどう判断するのか
非常に難しく、デリケートな部分でしょう。
今はただ、その研究の進歩を見守って行くしかないの
かも知れません。
←にほんぶろぐ村 住まいブログに参加しています
【坪内優建築設計事務所のHP】
ブログのトップページへ