錦織圭選手が、フェデラー選手に0-2で
敗退しました。
この日も錦織圭選手は、ファーストサーブの
確率が低く、フェデラー選手に攻撃をされる
状況を招いてしまった。
第一戦のマリー戦でも同じようにファーストサーブの
確率は低かったが、錦織選手のストロークが冴え、
結果的には6-4、6-4でマリー選手を退けた。
でも、第二戦のフェデラー選手は、この日絶好調で
錦織選手がいくら良い球を打っても、それ以上の
球を返してきた。
サーブ以外では、決して錦織選手も悪くは無かったが、
フェデラー選手の出来の方がはるかに勝っていたと
いうことに尽きる。
第1セットで、錦織選手はブレイクできるチャンスが
あったのだが、ここを粘られてキープされてしまった。
結果としては、このゲームをブレイクできていれば、
錦織選手が調子に乗れたかもしれない。
ただ、これは「〜たら」の話なので、結果は結果です。
今のテニスの場合、良いファーストサーブが入ると
いう事は、ゲームをキープ出来る可能性が一気に上がる。
逆に、入らないとセカンドサーブで付け込まれることになる。
ファーストサーブに苦しむ錦織選手は、この時点で
一歩後退していることになった。
一方のフェデラー選手は、やはりファーストサーブを決めてきて、
それ以後のゲームは、ほとんど危なげなくキープしていた。
自分のサービスゲームをキープしていれば、
タイブレークまでもつれない限り負けることはない。
ですからひとつゲームを落とすことによって、
自動的に負けの方向になってしまうのです。
この日の錦織選手がまさにそれで、ブレイクできないまま
ずるずるとマッチポイントまで行ってしまったという
感じだったでしょう。
ベースラインから一歩も下がろうとしないで、
錦織選手のボールをライジングで叩いて返球してくる。
錦織選手の反撃の目を摘んで、完全に自分のペースで
試合を作っていったフェデラー選手。
内容としては、まさに完敗と言えるだろう。
普通素人は、ボールが頂点を過ぎてから打ちます。
これの方が、ボールの軌道もわかるので打ちやすいからです。
ライジングで打つと言うことは、ボールの伸びや軌道が
まだわからない状態で打つことになるので、
とても難しいショットになります。
その反面、相手からしてみると、自分が打った後に
すぐに返って来るので、体勢を立て直して準備する
時間が短くなります。
こちらもライジングで返せれば同じことなのですが、
少しでもタイミングが遅くなれば、自分は疲れるし、
相手は余裕が出来ることになってしまいます。
僕も昔、テニスをしていましたが、今とはまったく違って、
ゆっくりとしたものでした。
当時は、それなりに激しい物でしたが、今のテニスから
すれば、比べ物にならないものでしたね。
たまにライジングで打つこともありましたが、
フェデラー選手のように、ほとんどのボールを
打つなんてことは考えられないプレーです。
当時のプロ選手でも、そんなプレーはしていないです。
まあ、それだけフェデラー選手のレベルは凄いとしか
言いようがありません。
マリー選手が、ラオニッチ選手に勝った事で、
第三戦は予想のつかないものになりました。
フェデラー選手は、有利に思えますが、
2勝1敗で3人が並ぶこともあり得ます。
錦織選手は、とにかく次のラオニッチ選手に勝つこと。
出来ればセットカウント2-0で。
決勝トーナメントに出場するには、
勝ち数、試合数、直接対決の勝敗によって決まる。
あとセット獲得率、ゲーム獲得率、世界ランキングと
なって行くようなので、勝つ時は出来るだけ
圧勝すること、もし負ける場合でも接戦に持ち込んで
行くことが重要になるようです。
次のラオニッチ戦では、錦織選手が圧倒して
勝つことを願っています。
でも、日本人男子がここまで出来るようになったことは、
昔の状況を知っている僕からすれば、本当に奇跡と
しか言いようが無いのも事実です。


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