2015年12月08日

一万人の第九 2015 本番

昨日に引き続いて、
今日は、「一万人の第九」の本番の様子を
書いて行きますね。

いよいよ本番が始まりました。
ゲネプロでの期待を込めて気持ちが引き締まります。

場内が暗転して、オープニング・アクトの
リトル・グリー・モンスターが登場して来ました。

第九のメロディーに乗せて「ジョイフル ジョイフル」
これまでにゲストで出演した人達の歌を交えての
アカペラメドレーです。
「ジュピター」「世界に一つだけの花」
「Let It Go〜ありのままで〜」

ゲネプロで聴いていたけど、本番の方が更に
パワーアップしていたように思いました。
May J の高音もしっかり出ていました。

続いてのスーパーキッズ・オーケストラ。
ショスタコーヴィッチの「室内交響曲」と
「リバーダンス」の演奏です。
こちらも楽器の演奏だから差は無いはずなのに、
本番の方が良かったですね。

初めて見た時には、まだ「キッズ」だったのに、
あれから年月が経ってしっかり大人になっています。
もはや「キッズ」とは言えない位の演奏でした。
バイオリンの早弾きは圧巻です。
バイオリンとバスだけとは思えない音の広がりで
弦楽器の奥深さを感じました。

ゲスト奏者の石坂団十郎さん。
リハーサル、ゲネプロと聴いていましたから、
素晴らしいのはわかっています。
サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」は、
もともとバイオリンで弾く曲ですが、
石坂さんにかかるとチェロでも問題無く
演奏できるんですね。

ゆっくりと始まり、次第に早くなって行く。
チェロでバイオリン並みに弾くのは
かなり大変だと思うのですが、
さらっとやりきってしまいます。

もう一人のゲスト、アリス=沙良・オットさんとの共演。
ラフマニノフの「ヴォカリーズ」
佐渡さんからのリクエストで、合唱団へのプレゼントだと
言っておられました。

アリスさんのしっとりした音に乗せて、
石坂さんのチェロの響きが心地良いです。
綺麗なメロディーに包まれて、気持ちが
ほぐれて行きました。

最後は、アリスさんと標語芸術文化センター管弦楽団による
ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第1番」の第三楽章。
いきなり早く弾く所から始まるので緊張すると
言っておられましたが、何の問題も無かったです。
佐渡さんが、言っていたように、しかめっ面をした
ベートーヴェンではなく、いたずらっ子がじゃれている
ような演奏でした。

鍵盤の上を指が踊っているような、
指先だけが飛び回っている。
ピアノを弾いているのだろうかと思うほど、
軽やかに動いていました。
本当に楽しそうに。

第1部が終わり、休憩をはさんで
いよいよ第九が始まります。

栗山千明さんのシラーの詩の朗読。
本番では、これまでのリハーサルにも増して
力強く、女優らしい語りで朗読されました。

そして、ついに第九の始まりです。

第一楽章から演奏が始まり、第二、第三と進み、
気持ちが高ぶってきます。
絶対今年は良いはずだ。

第四楽章になり、少し水を飲んで喉を
潤しておきます。

ファンファーレで合唱団が一斉に立ち上がる。
昔、アリスさんが見に来た時に感動したという場面。
ちゃんと綺麗に立てただろうか。

バリトンのキューちゃんが歌い出す。
それに続いて男声合唱が入ります。
ピタッと決まった。
清原先生が言っていた残響は、ちょっと無かったかな。
ビシッとした「フロイデ」で余韻が少なかったような
気がしますが、入りとしては締まったかな。

「ダイネ ツァーベル」で全員が歌い出す。

そこからは怒涛のように、合唱の渦が会場全体を
包んで行く。
ゲネプロで体感したように、全くずれは無く
みんなの声が一つにまとまっている。

今年は少し長めかなと思っていた
「キューセ」の「フォール ゴット」も
息継ぎしないでも歌いきることが出来た。

もう思い残すことは無い。
力一杯歌おうと思っていた。
ここまでセーブして来た甲斐があって、
気持ち良く歌えた。

テーマの「M」パート。

カメラを意識しつつ、笑顔満面で歌えた。

二重フーガは、各パートが良く聴こえ、
その面白さを感じながら楽しんで歌う。

終盤に差し掛かり、テンポが速くなってくる。

入りが遅くならないように気を付けながら
音に乗るようにして歌った。

最後の「フロイデ シェーネル ゲッテル フンケン」
ファルセットにならずに歌いたい。
頑張ってやってみる。
なんとか微妙な所で歌えたかな。

ここで驚いた。

最後は、まくし立てるように早くなって
終わるはずの佐渡さんが、二回目となる最後の
「ゲッテル フンケン」の時のタクトに溜めが有った。
一瞬の間があったのだ。

微妙に歌い難くなりそうなほどだった。

後から思うと、あまりの出来の良さに感動した佐渡さんが、
想いが溢れて来て、一瞬その余韻に浸っていたのかもしれない。

終わった。

お客さんからも、自分達からも、心の底からの拍手。

蛍の光は、その感動を胸に会場みんなで歌った。

カーテンコールが続き、何回も登場してくれました。
指導の先生達も舞台に上がり、誇らしそうでした。

僕もこれまで11回やってきましたが、
今までとは比べられないくらいの出来だったと思います。

ここまでも、毎回回を重ねるごとに良くなっていましたが、
今回はそれを遥かに越えた気がします。
新たな次元に突入したような感じです。
逆に、今後これをどう上回るのかと思ってしまうくらいです。

会場を出て、第九仲間のご夫婦と食事に行く為に
待ち合わせ場所に向かいました。
合流してお店に行こうとした時に、合唱指導の清原先生と
出会って、挨拶をしました。
その時に、清原先生から
「33回の中で一番良かった」と言ってもらえました。

やっぱりそうなんだ。

佐渡さんが、少しづつ改良を加えてきた会場構成や
指導が、ついに一つの実を結んだのだ。

余韻を楽しみながら、気の合う仲間との食事は
楽しい時間となりました。
仕事で来れないはずのうちの彼女も途中から
飛び入りで参加して、更に楽しい時間となりました。

最初はダメだと言っていた毎日放送も、
最後にはOKを出してくれたので、
堂々と画像を載せられます。
休憩時間なので、みんな席を立ったりしていますが、
こちらがその会場の様子です。

手前が客席で、奥に見えるのがオーケストラと
男声合唱団、更に奥からぐるっとスタンドを埋めているのが
女声合唱団です。

2015一万人の第九.jpg

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posted by ツボ at 19:58| Comment(0) | 1万人の第九 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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